【郁side】

蒼空と優輝楽しそうだなぁー…。
僕も…蒼空と話したいのに…。

「郁ッ!」
蒼空が郁を呼ぶ。

「郁もこっちおいでよ!」

嬉しかった
ボールを放って置いてでも速く、速く蒼空のところに行きたかった。

「うん!」

ちゃんとボールを抱いて蒼空の元へ駆けた。

「お帰りー郁♪」

蒼空の隣に行くと
蒼空が笑顔で迎えてくれた。

「ただいまー♪」

郁は、少し荒くなった息を整えて返した。

「蒼空ー」と、郁が蒼空の方に顔を向ける。

ん?
優輝の腕…。

さりげなく、優輝の腕が蒼空の腰に回っていた。

「郁ー?」

蒼空が不思議そうに郁を見る。

「ねぇ、蒼空ってどっか怪我してるの?足とか。肩とか。」

措置をしてある様子はわかんなかった。

けど
さっきからの蒼空の様子とか
優輝の変態行為
からして、蒼空は怪我してる。

「うん…。足をねー…」

蒼空は少し複雑そうな表情だった。

やっぱり。
なんで僕は蒼空と同じ年に生まれられなかったんだろ…。
神様恨んでやる!

一緒にいられたら、
絶対、優輝よりはやく気づいてた。