不滅の愛

「トルトの呪かい?」

「はい…」

リーヴァは長いため息を吐き出しテルトを見据えた。

「考えより行動するのはテルトのいい所だけど時と場合を考えないと。で、何が見えた?」

テルトはゆっくり頭を上げリーヴァを見据えた。

「それが何も…何も見えなかったんです。すぐに術を弾かれてしまいましたので。」

それにはさすがにリーヴァも驚いたのか僅かに目を見張る。

「お前ほどの者でも弾かれたのか。やはりな…」

「やはりとは?」

私は気がかりな言葉に聞き返すと

「私が見つけた時も何も感じなかったんだよ。正気も暖かさも。正気を送ろうとすると弾かれた。彼女の中の何かがそれを拒んでいる。その何かは分からないけどね。ある呪がかけられているか、あるいは心か…」

心…彼女の心が拒んでいる。一体何を…

「とりあえず、彼女が目を覚ましてから聞こう。」

それからだ。そういってリーヴァは立ち上がる。

「あ、そうそう。テルト。」

「はい?」

リーヴァは帰り際にテルトを呼ぶと

「彼女の護衛にテルト着いてね。」

そういって微笑むとリーヴァは颯爽と帰っていった。

「「え、ええぇぇ!」」

二人の声は王宮中に響いたとか。