光の粒子がはじけると小柄な少女の体が倒れこんだ。

床にぶつかる寸前に抱え込む。

「コトハ様っ！」

「そんな馬鹿な…俺の術が破られるなんて…」

呆然と立たずんでいるのはテレット国の第１軍隊隊長のテルト・オーディン。

「テルト！なんて事なさったんですか！コトハ様はリーヴァのお客人ですよ！」

「ぐっ…！だってよぅ…これが手っ取り早いと…」

後ずさりしながらも小声で反論するテルトにもう一度叱ろうとすると

弱弱しく腕を握られる感触に元をたどるとコトハ様の小さな手だった。

「…め……さい…」

小さな声に耳を傾けると

「ごめ…なさい…」と瞳から涙を流した。

もう一度テルトを睨むとテルトも聞こえたのか反省したような顔をして頭を掻いていた。

「はぁ…」

私があから様にため息をつくとテルトはギクッと体を揺らして後ずさる。

私はコトハ様を持ち上げベッドに寝かせる。

今までちゃんと食べていたのか不思議なくらい軽い。