「ところでさ、どうしたの?」

思い出したように話を切り出した静子に、
「あ、同窓会のことなんだけどね…」

私は手に持っているハガキに視線を向けた。

「ああ、お知らせ届いたんだ?」

そう聞いた静子に、
「うん」

私は返事をした。

「出席するの?」

「ちょっと、迷ってる」

そう言った私に、
「行った方がいいよ」

静子が言った。

「えっ?」

聞き返した私に、
「今回の同窓会さ、今までこなかった人たちが結構くるの。

例えば、服部くん。

服部洋介(ハットリヨウスケ)くん、野球部のキャプテンでクラスの人気者だった」

「…彼も、くるの?」

高校生の時、私は服部くんと同じクラスだった。

彼のことを、私は忘れる訳がない。