初恋は、私だけのドクター


そうだ、挨拶があるんだった。
まずいなぁ。

「おかえりー!
 優先生、何だったの?」

「何でもなかったー。
 挨拶頑張れってだけ・・・。」

「挨拶?」

「なんか、入学式で挨拶しなきゃいけないんだって~。」

「カエデ、首席なの!?
 すっごーい!」

「そうみたいだね。
 全然凄くないよ・・・。」

「なんでそんなにテンション下がってんのさ!
 カエデは可愛いし、頭がいいから、これからモッテモテだねっ!」

「えー!?
 可愛くなんかないよっ。
 望ちゃんの方が、全然可愛い!
 それに、こんな体の私なんか・・・。」

「こんな体って?」

「あっ、えっと、その、ちっちゃくて、なよなよしてるじゃない?」

「それが可愛いんじゃない。
 抱き枕にちょうどいいよねっ!」

いきなり抱きつかれた!

「わぁ!は、恥ずかしいよ!」