近くて遠い。

でも今日は初デートだし、

そんなこと言ってられない。

「夢奈?」

ふいに呼ばれた。

「ん??」

「何考えてたの?」

「何でもない」



ぎこちない会話。


でも、飛夜といれるだけで幸せ。

モテモテで手に届かない人だったのに


告白してよかった。

勇気だしてよかった。


今幸せだ。


「夢奈、行かないの?」


「行くよー」


先に歩く飛夜の後ろ姿を見つめた。


きゅんっ。

「何?」

「ううん」


飛夜はどんどん歩いてく。


さっきよりも歩くスピード


はやいよね?


「飛夜…」


聞こえない声でつぶやいた。


幸せなんだ、私は。


自分に言い聞かせた。