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(だーもうっ。

何やってんだオレはっっ)



安っぽい枕をバフンッと
壁に叩きつけながら、
オレは内心でそう叫んだ。



今のオレは“陵”なのに、
切替しないでイラついて、
あんずにまで不審がられて。



こんなんでどーすんだ。
ったく、自分で自分が情けない。



「――オイ、白石さん。

備品を乱暴に扱うのは
やめてくれるかな」



後ろから飛んできた声に
振り返ると、悟がふてぶて
しい顔で見下ろしてた。


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