愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜

「……そうだよっ。

“女”のオレの正体を
見抜かれたんじゃなけりゃ、
男として彼女作ってもいいって。

ばぁちゃんは間違いなく
そう言った」



この家のピラミッドの
頂点は、いまだばぁちゃんだ。


だからばぁちゃんがいいと
言ったら、それは絶対に
OKってことだ。



もちろんそんなことは重々
承知してる父さんは、その後
石のように黙り込んで、
深刻な顔で考えにふけり始める。



「……何考えてんだよ。

父さんがなんて言ったって、
ばぁちゃんが認めてんだからな。

オレは悪いことは何も
してねぇぜ」


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