愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜

あんずはピクッと頬を
震わせてオレを見つめる。



でもしばらくすると、
スッと視線をはずして、



「……でも、たぁくんが
あたしに何か隠してるのは
間違いないよ。

大学のことも聞いても
はぐらかされてたし、家の
ことは、嘘までついて……」



「そ――それには、何か
事情があるんじゃないのかな」



(嘘がつきたかったわけ
じゃない。

あんずを騙すのなんて、
本当は嫌だ。

だけどそうまでしても、
手に入れたかったんだよ)



「――事情? 事情って何?」



「それは――…!」


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