｢待ってよ。そんなに露骨に
逃げなくてもいいじゃない。

……いいじゃん。
あんずちゃんだって今、
幸せなんだろ？｣



｢……………？｣



言われた意味がわからなくて
怪訝な顔を向けるあたしに、
先輩はニヤリとした笑みを
浮かべて、



｢この辺りで見かけたこと
あるんだよ。

――アイツとつき合って
るんだろ？｣



｢―――――！｣



たぁくんといるところを、
見られてるんだ。



たぁくんしょっちゅう
サングラスしてるから、
逆にわかりやすいもんね……。


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