函南真弓SIDE
この学園にカップルはいない
いたとしても、すぐに縁を引き裂かれてしまう
彼女がいるから…
『真弓、ごめん。僕と別れてほしい』
『…いやよ!!嫌に決まってんじゃない!!アタシは…!!』
その続きは言えなかった
彼が悲しそうな顔をするから
『僕は気づいたんだ。僕が好きなのは、本当に愛してるのは君じゃなかったんだ…!』
心にヒビがはいった
アタシはすごく頑張ってかわいくなった
なのに…!!
頑張っても生まれつきかわいいあいつにかなわなかった
「真弓ー、出かけてくるねー」
「……いってらっしゃい」
今も学校にはいけない
今もあいつは笑っているのだろう
今も…