「あー…君達やっちまったねぇ」



黒いオーラで笑う佐々木冬樹(ササキフユキ)先生



「もう、相手の学校から通報があってね…」



「――待ちなさい」



「「え?」」



俺と佐々木は神童様を見た



だって急に待ちなさいだもん



「…っ…なんですか?」



「清水は置いといて三谷はやられていただけで、注意の受けようがないと思います」



「……!!」



神童様が俺をかばってる!?



「しかし…!!目をつけられるような…」



「目をつけられたのは彼ではありません。私です。三谷は私を助けようとしてくれたし、清水は三谷を助けようとしました。それもいけないのですか?見て見ぬふりをしろと?」



ペラペラ話す神童様に佐々木は何も言い返せない



女帝はやっぱ違うな…



「…っ………!!!今回は見逃す!!!!」



で、解散



俺は初めて神童様に救われた



生徒指導室を出ていく彼女がだんだんと小さくなっていった