女帝の椅子




あの二人も容疑者に入るだろう



いや、この学校の全ての生徒が怪しい



私は嫌われ者だから仕方がない



教室に着くと淳がこっちを心配そうに見てくれる



それが何より嬉しくて



私はまだ生きていく価値があるのかもしれないと彼は思わせてくれる



そう、借金返済のために親に売り飛ばされた私に



自分のためだけに人を苦しめた私に



愛する存在を失ってしまった私に



希望をくれた



今度は私が彼を幸せにしなくちゃ



それが今の夢なのかもしれない