女帝の椅子




神童砂羽SIDE



私と三谷はプラネタリウムで星を見ていた



「…私、星って好きよ。綺麗よね」



「…喜んでいただけて光栄です」



三谷は嬉しそうだった



「あの中に…直がいるのよね」



貴方が必死に輝こうとする姿が目に浮かぶ



三谷は何も言わなかった



私も星を眺めて黙っていた



『砂羽、好きだよ』



『僕は砂羽を世界一幸せにしてみせる』



『砂羽、かわいいよ』



思い出すたび苦しくなる



でもこの苦しみを私から取ってしまったら私は直を忘れてしまうのかもしれない



それは何より苦しいこと



でも……苦しいのは嫌



誰か…助けてよ