女帝の椅子




俺は南世ちゃんの腕を掴んでひたすらに逃げた



「お…まてぇ!!」



男たちが追いかけてくるが俺は帰宅部の星



逃げ足はプロ級



追いつかれるはずがない



相手が馬鹿でよかった



俺はしばらくして公園に隠れた



「…走らせてごめんね」



南世ちゃんは息が上がってた



「だい…じょうぶ…」



南世ちゃんはまだ泣いていた



「……ごめんね」



「え?」



「ブラ、見ちゃった」



南世ちゃんが赤くなった



「別に…いい…です」



急いで南世ちゃんはボタンをつけ始めた



「…ありがとう」



力がなくその声は消えかかっていた