「荒竹、ここ解いてくれ」



「へい」



「はい、な」



「はい」



くそ簡単な問題を解かさせる時間はもったいない



その時間の合間にどんどんあいつは変わっていくんだ



俺の知らない三谷へと



「…さすがだな」



こいつは俺が解けなさそうな問題を出したつもりらしい



俺も馬鹿にされたもんだ



授業なんて受けるつもりはない



終わるまで俺は何もない殺風景な空を見ていた