青森深夜SIDE
俺は今まで欲しいものは全て手に入れていた
親の財力と俺のこの美貌のおかげで
なのに…あの女は落ちてくれない
こんなの初めてだった
どうしても欲しい
あの美しすぎる女を
自分の手で壊れるところが見たい
「深夜様、函南という女が訪ねてきてますが」
函南…あいつか
「…通せ」
「かしこまりました」
俺の部屋に函南が入ってきた
「ずいぶん偉いのね」
「青森グループ会長の一人息子だからな」
「へぇ、跡取りねぇ。そんな偉い人があんなことしていいのかしら」
…あんなこと?
「なんのことだ」
「とぼけないでよ、あなたが直を殺したんでしょ?」

