だって、はじめて彼を知ったのは、友達の写真に写り込んでいた姿。 なんか、ちゃらくて、怖いような感じで。 最悪な印象。 「彼、どう?」なんて、友達の言葉に、苦笑いで答えたくらい。 普通なら、それで、終わってた写真。 終わってた話。 あの日、私が、苦しさから逃げ出したくて、大雨のなかを、傘も差さずに歩いてたのを、彼が見ていなかったら。 なんでもない日々の忘却に、流されていったはずなのに。