それは、嬉しい約束。
「迎えに行くから」
「・・・うん」
力強い隼斗の言葉。
やっぱり安心する。
あたし、この人の彼女でよかった。
この人の隣にいられて、ホントによかった。
「ってのはまだ前座な」
「へっ?」
前座?
何じゃそりゃ。
「ここからが本番な」
「う、・・・ん?」
本番って何?
意味が分からない。
「俺らは、2回も別れた。しかも俺は満奈の記憶を失くした」
何を言い出すのかと思えば・・・。
切り出しはあたし達の過去だった。
あたしは黙って隼斗の話を聞いていた。
「でも・・・こうしてまた満奈と一緒にいられるのは、やっぱり満奈が好きだからだなって思った」
うん・・・。
あたしもそう思うよ。
隼斗がいないと、辛くて悲しくて、苦しい。
「それはきっと、いや、絶対に。この先も変わらねぇから」
あたしも同じ。
この先もずっと、隼斗が好きだよ。
「まだまだ子供な俺だけど、ずっとずっと満奈と一緒にいたい」
あたしも隼斗と一緒にいたい。
“ずっと”は、1年2年じゃない。
10年、20年・・・いや、永遠に。
隼斗と一緒にいたいの。
距離はあっても、心だけでも。
貴方のそばにいたい。

