「叩くなんてやり過ぎたね。反省してる・・・」
悲しげな声色。
それだけで、満奈に対するイライラやムカつきなんてどこかへ飛んで行ってしまう。
「でも、触れられたくないわけじゃなくて」
腰に回されてる腕に、一層力が込められた。
「あたしは隼斗とずっと一緒にいたいの。隼斗が好きだから・・・」
・・・っ。
その言葉が、やたら嬉しかった。
なんだ。
結局、俺らは考えてる事、一緒なんだ。
互いを愛しあってて。
互いを必要としてて。
満奈の腕を引き寄せ、真正面から満奈を抱き締めた。
「ごめん。あんな事言って・・・」
俺の勘違いか?
俺の理解ミスか?
どっちにしろ、俺は満奈を傷つけたな・・・。
最低な男だな、俺は。
「ううん、いいよ」
顔を上げ、ニコッと笑った満奈。
「じゃあ、キスさせて?最後の充電」
「えー・・・。・・・うん」
満奈の了承を得て、
―――チュッ
彼女の唇に、キスを落とした。
あと1週間以上あるけど。
やっぱり満奈が好きで。
やっぱりこの先も一緒にいたいから。
俺、頑張る。
「あたし、ちょっと甘やかしたかな?」
「はっ!?」
キスの後。
満奈が突然、
「これからはスパルタ満奈ちゃんで行こうかな♪」
変な事を言い出した。
・・・まだまだ先は長く、辛くなりそうです。

