「ここはねー・・・」
ひとつひとつ、丁寧に教えてくれる満奈。
分かりやすい説明に、だいぶ理解する事が出来た。
まぁ、中学の内容だけどな。
・・・それにしても。
すぐ真横にある満奈の顔。
「主語の後ろはbe動詞!」
髪が耳にかけられていて、色っぽく見える。
その白い首にかぶりつきてぇ。
つーか今すぐ抱き締めてキスしたい。
こんな近くにいるのに、出来ないなんて・・・。
拷問だーっ!
「聞いてる?」
満奈のその言葉で我に帰った。
視線を向ければ、上目遣いに俺を見る満奈がすぐそこにいる。
可愛すぎるんですけど。
禁止令出されてるせいか、満奈に触れないせいか。
余計可愛く見えるんですけど。
いきなり限界なんですけど。
「あっ、あぁ・・・」
「それでね、ここをー」
返事をすると、満奈はまた問題集に視線を向けた。
理性がヤバい。
俺は自分と戦いながら、何とか問題を解く。
「満奈、これ何て読むんだ?」
「for example。“例えば”って意味」
発音がすげぇ。
マジで満奈、いつ勉強してんだ?
必死に問題集とにらめっこする俺。
その隣には、可愛すぎな俺の最愛の彼女。
しかも、触れない。
これって拷問だ。

