満奈。
ごめんな、忘れて・・・。
だけど今、思い出したよ。
全部、思い出した。
記憶、蘇った。
満奈との事、全て―――。
そして今、気がついた事がある。
俺、お前の事忘れたけど、
忘れても、満奈に惹かれてた。
満奈を好きになってた。
満奈を愛してた。
これはきっと、運命なんだろうな。
俺には満奈しかいないんだって。
なぁ、満奈。
俺、お前が好きだ。
忘れても、思い出しても。
もう一生、満奈しか愛せない。
だから今。
お前を迎えに行く。
柳なんかにやらねぇから。
・・・お前も、同じ想いだろ?
だって、あの虹のネックレス。
あの手書きで書いてあったあの言葉。
"Love You"
あれは、満奈の字だろ?
あれは・・・満奈の想いだろ?
満奈も、俺の事・・・好きでいてくれてるんだろ?
だからこそ・・・俺はお前を迎えに行くよ。
寮を飛び出し、俺は走った。
変装も何もしないで、ただひたすら走った。

