(side隼斗)

―――♪~♪~

9時頃。

俺は休みなのに珍しく早起きし、あの虹のネックレスを眺めていた。

すると、ケータイが着信を知らせた。

誰だ?

ディスプレイを確認すると、そこには姉貴の名があった。

んだよ朝っぱらから・・・。

そう思いながらも俺は通話ボタンを押した。

「もしもし?」
『隼斗、今いい?』
「いーけど」

少し焦ったような声。

自然と背筋が伸びた。

何だろう?

『あのね・・・』

もったいぶってねーで早く話せばいいのに・・・。

少しイライラした。

だけど、そんなイライラも、





『満奈が今日、柳雅也との婚約発表するって!』





一瞬で吹き飛んでしまった。

はっ・・・?

嘘だろ・・・?

耳を疑った。

満奈・・・が?

柳雅也との・・・婚約を発表?

それって・・・。

それってつまり、





満奈が、アイツのモノになるって事か―――?