藤真さんはまた口を開く。

それも、超重大な事で。





「この事件には満奈さんも関係しています」





・・・はっ!?

意味が分からなかった。

「どういう・・・事だ?」

訳が分からず、藤真さんに質問した。

「おそらく、犯人は―――」

藤真さんの仮説にまた驚く。

まさか、仁菜殺害の裏に・・・。

そんな理由があったとは。

・・・やるなら、明後日だ。

それが、ラストチャンス。

俺は馬鹿だな。

今まで何もすることが出来なかんだから・・・。

それに・・・。

1人になってしまった娘を、そんな奴に渡そうとしたなんて。

「失礼しました」

藤真さんを見送った後。

ケータイを取り出し、電話をかけた。

「もしもし?ちょっと話があるんだが・・・」

相手はCherry Iの副社長であり、妻の双葉。

双葉も、かなり混乱していた。

そりゃそうだろうな・・・。

だって仁菜を殺し、隼斗くんを殺そうとした犯人が。

“家族”になろうとしていたんだから。





“犯人は、柳雅也です”

その言葉がいつまでも、頭の中を巡っていた。