マネの車で、寮まで帰って来た。
―――ガチャッ
605号室のドアを開けた。
華園は来ない。
・・・いないのか。
ホッとした。
靴を脱ぎ、自分の部屋に向かう。
もう、10月の中旬か。
この部屋で暮らすのも、あと4ヶ月半くらいだな。
そんな事考えながら、アクセや腕時計を外す。
それらを棚にしまおうとした。
その時だった。
「・・・ん?」
アクセの置いてる棚の奥に、見慣れないものを見つけた。
何だこれ?
気になって、手を伸ばしてそれを手に取った。
そして俺の手が掴んだモノ。
それは、
虹の形のネックレス―――。
俺のモノじゃない。
女物だ。
誰のだ?
華園のか?
なら、どうしてここに?
不思議に思いながらも、ふと裏を見てみた。
そこには、
“互いに永遠を愛する”
と言う意味の英文と。
"Love You"
手書きの文字があった―――。