華園が帰った後。
俺は重い身体を起こした。
よく見ると・・・この部屋、広いんだな。
多分、VIP専用の部屋だな。
何てったって俺、芸能人だし?
辺りをキョロキョロを見渡す。
そして、ようやくアレを見つけた。
それは、ケータイ。
あの引っかかりが今も消えず、俺の胸の中に蹲っている。
もしかしたら何かヒントがあるんじゃないかって思って。
俺はケータイを開いた。
待ち受けは、太陽の変顔。
それを見て、思わず笑った。
そういや最近、メンバーと会ってねぇや・・・。
何してんのかな?
そんな事思いながら、メールの受信ボックスを開いた。
ズラッと並ぶメールの数々。
それを、最新のモノから順に見ていった。
愛地、マネ、兄貴、准、蛍、親父、太陽・・・。
様々な人からの、様々な内容のメール。
見てて楽しかった。
そして、6月頃の分まで来た時。
「・・・はっ!?」
ある1通を見て、俺は思わず声を上げた。
“あたしも愛してるよ”
姉貴や母さん以外の、女からのメール。
そのメールの送信者を見て・・・。
俺はまたびっくりした。
“桜井満奈”
何で・・・満奈からのメールが?
しかも・・・“あたしも愛してる”って、どういう事だ?

