Love♡LDK


「母さん・・・」
「何?」

弱々しい呼びかけに、優しく答える千歳さん。

彼は・・・あたしを指差した。

プルプルと震える手で。

そして、また―――、





「アイツ、誰?」





あたしにとって、残酷な言葉を投げられた。

「「えっ!?」」

2人はびっくりして、彼の人差し指の先を追う。

やがて、2人の視線はあたしに集まった。

「ま、な・・・ちゃん」

青ざめた顔の千歳さん。

それは、翔也さんも同じだった。

「嘘、でしょ・・・?」

最愛の人と別れ。

最愛の人が誰かに襲われ。

最愛の人に―――忘れられた。

あたし、どこまで不幸になればいいの?

ねぇ、神様。

あたしの小指に結ばれている赤い糸。

あたしの運命の相手。





それは、“流川隼斗”じゃなかったの?





あたしに2人に笑いかけた。

「隼斗はあたしの事、忘れたんですよ」

これ以上に辛い事は、もう・・・ないだろうな。