(side満奈)

―――ピピピピピッ

「んんっ・・・」

目覚ましの音が聞こえる。

ゆっくりと目を開けた。

もう・・・朝か。

起き上がり、時計に目をやる。

6時かぁ・・・。

今日は月曜日。

学校、行かなきゃな。

でも・・・まだ瞼に焼き付いてる。

昨日の柳さん家の、あの金属バット―――。

―――ドクンッ

―――ドクンッ

心臓が激しく跳ねる。

自分の胸元をギュッと抑えた。

仁菜を殺した犯人はまだ捕まってない。

だけど・・・。

もし仁菜を殺した凶器が、あの金属バットなら。

もし付着していた血が、仁菜のモノなら。

犯人は、あたしの婚約者だ。

でも、どうして―――?

理由は?

・・・そんな事より、証拠を見つけなきゃ。

だけど・・・。

身体がまた震える。

怖くて仕方ないの。

隼斗・・・。

助けてっ・・・!

そんな時。

―――♪~♪~

ケータイが鳴った。

誰だろう?

震える手を伸ばし、ケータイを手に取った。

“流川美鈴”

美鈴!?

珍しい人からの電話だった。

どうしたんだろう・・・?