何だろう・・・?
凄く気になった。
でも・・・見ちゃいけないよね。
プライバシーってモノがあるし。
それに、もうすぐ柳さん戻ってくるだろうし・・・。
見ない、見ない。
気になったけど、我慢した。
・・・だけど。
やっぱり気になる。
あたしは、まるで何かに惹き付けられるように。
ベットの下を覗き込んでいた―――。
そこであたしはハッとした。
だって、そこにあったのは―――。
“覚悟を決めてくれ、と・・・”
あの時のお父さんの言葉が蘇る。
そして、思い出すのは―――。
“お姉ちゃんっ!”
妹の、姿・・・。
ベットの下にあったのは―――。
金属バット、だった―――。
“頭に外傷がありました。頭部を金属バットで殴られたようです”
―――ドクンッ
心臓が、口から出てきそうだった。
叫びたい衝動に駆られる。
今すぐここから逃げたい。
仁菜の死因は“頭部を殴られ殺害された”。
その凶器は・・・。
あの時のお父さんの言葉の中には、確かに・・・。
“金属バット”
その言葉があった。

