Love♡LDK


パーティーが終わった。

挨拶するよう言われていた人には、きちんと挨拶した。

ただ・・・ちょっと気になったのは。

男の人の目線と。

女の人の鋭い視線と。

―――柳さんの、あたしの肩に置いてある手。

あたしが男の人と話す度・・・彼のあたしの肩を抱く力が強くなっていた。

はっきり言って、痛い・・・。

控えめに肩を擦りながら、パーティー会場を出た。

「じゃああたし、これで失礼します」

そう言って、隣にいた柳さんに頭を下げた。

すると、

「何言ってんの?」

なんて、意味不明な応答が返って来た。

そして、

「今日は、ここに泊るんだよ?」

爆弾発言を、あたしにかました。

「・・・はい?」





訳も分からず、彼に連れていかれた場所は。

パーティーが開かれたホテルの最上階。

スイートルームだった。

「あの・・・どうして?」
「満奈ちゃんのお父様がね、“今日は2人でじっくり愛を深めてこい”ってさ」

・・・はぁっ?

ごめんなさい、お父さん。

意 味 不 明 で す 。

“じっくり愛を深めてこい”って・・・どういう事?

第一、柳さんは元仁菜の婚約者。

そんなすぐに、あたしに愛なんか芽生えるはずないじゃない。

それに・・・。

あたし、柳さんと愛を深めるつもりはない。

だってあたし、決めたんだから。





一生、隼斗だけを愛するって。





例え、叶わぬ恋だとしても。

叶わぬ愛だとしても。