(side隼斗)

満奈・・・。

会いてぇよ。

こんなにも愛してんのに・・・。





気がつけばもう8月に入ってた。

もちろん、隣に満奈はいない。

代わりにいるのは、

「先輩っ♡おはようございます!」

華園萌香。

あれからずっと、605号室に住みついてるコイツ。

正直、ウザい。

毎日“出てけ”って言ってんのに、

“嫌ですぅ~。絶対流川先輩の彼女になるんですからっ”

花園は決まってこう言う。

間延びした話し方。

鼻を突くキツめの香水の匂い。

コイツの存在。

全てが、俺と満奈の部屋を変えていってしまう。

それが悔しくてたまらない。

悲しくてたまらない。

“隼斗”

あの声が聞きたい。

あの華奢な身体を抱き締めたい。

なのに―――。





満奈は、いない・・・。





「流川先輩っ!私と付き合ってください」

何度も聞いたその言葉。

そして俺は、こう返す。

「俺、満奈以外無理だから」

俺の“女”はお前しかいないんだよ・・・。