Love♡LDK


「あの、あたしはもう芸能人でもRainbowでもないんです」

そう言うと、柳さんは驚いたような顔を見せた。

「ごめん・・・」

その時。

店員さんが席に寄って来た。

気を取り直し、それぞれ料理を注文する。

「では、ごゆっくりどうぞ」

店員さんが去った後、

「満奈ちゃんは、18歳だよね」

彼がまた話し出した。

まるで、何事もなかったように。

「はい」
「俺は2つ年上」

そうなんだ。

別に興味ないけど。

・・・あたしは決めたんだ。

彼とは、“外見だけの夫婦”でやっていくんだって。

キスもエッチもしないの。

だから、子供もつくらない。

だってあたしは、お父さんとお母さんのために会社を継ぐ決意をしたんだもん。

柳さんには興味ないの。

あたしの心は、まだ―――。

隼斗にあるから。

ごめんね、隼斗。

あたしから振ったくせに、“一緒にいたい”って思うなんて。

最低だよね。

我が儘だよね。

自分勝手だよね。

自分で自分を嘲笑った。

それからも柳さんは、あたしにいろいろ質問してきた。

趣味や特技。

好きな事。

それだけなら、まだ良かった。

なのに―――。





「流川隼斗くんの事は、今でも想ってるの?」





それを聞かれ、あたしは黙り込んでしまった。