(side満奈)

“ファーストキスは好きな人と”

そう思ってたのに・・・。

いきなり隼斗くんに腕を引っ張られ、気づけば唇に柔らかい感触。

あたし・・・隼斗くんとキスしてる!?

でも・・・、不思議と嫌じゃなくて。

むしろ、もっとしてほしかった。

頭の中がクラクラする。

気持ちいい。

無意識のうちに、隼斗くんの首に腕を回してた。

そっと離れたとき、正直名残惜しかった。

なんだろう・・・?

隼斗くんは“憧れ”の“好き”なはずなのに・・・。

その気持ちが分からないまま、月日だけが流れていった。