事務所に着いた。

すぐに車を降りて中に入る。

社長室は最上階。

エレベーターに乗り込み、ボタンを押した。

「はぁー・・・」

ため息をついた。

何言われんのかな・・・?

俺にとって、2度目の誤解の熱愛報道。

解雇とか言われたら・・・ヤべぇな。

SuperStarも、俺のせいで危うくなるかも・・・。

―――――チーン

そんな音がして、ドアが開いた。

目の前には、重厚感のあるドア。

大きく深呼吸した。

―――――コンコン

「はい」
「流川隼斗です」
「・・・はいりなさい」

ドアをノックすると、少し枯れた様な声が聞こえた。

―――――ガチャッ

「失礼します」

入ると、社長が椅子に座っていた。

「まぁ、座りなさい」

そう言われ、社長の近くの椅子に腰を下ろした。

正直・・・すげぇ緊張。

心臓がめっちゃバクバクしてる・・・。

「嘘ですね」
「えっ!?」
「Yukaさんとの熱愛、嘘ですよね」
「あっ、はい・・・」

いきなりの言葉に驚いた。

「社長・・・知ってたんですか?」

熱愛報道の事は知ってるだろうけど・・・。

嘘だって事は教えてないはず・・・。

いったいどこから?



「君には他に付き合ってる人がいるんだろう」



「はい・・・。って、えぇぇ!?」

何で知ってんだ!?

俺も何気なく答えちゃったし!