―――――♪~♪~

隼斗のケータイが鳴った。

今の雰囲気にはふさわしくない、"Days"が流れる。

「誰だ・・・?」

ディスプレイを確認した隼斗。

「マネージャーだ」

そう言って、電話に出た。

あたしはただボーっとテレビに映る2人を眺めてた。

その時。

『・・・只今、CUBE編集部からFAXが届きました。Yukaさんが会見を開くそうです』

「えっ・・・」
「はぁっ!?」

あたしと隼斗の声が綺麗にハモる。

会見・・・!?

Yukaちゃんが・・・!?

―――――パチンッ

ケータイを閉じる音が聞こえた。

「隼斗・・・」
「アイツ・・・俺を使ったな・・・っ!」

隼斗はあたしを強く抱き締めた。

えっ・・・?

俺を、使った・・・?

「それ、どういう事?」
「話を聞いたところ、柚香はまだデビューしたてのモデルらしくて・・・。事務所の予想だと、“自分を売るために隼斗を使ったんじゃないか”って・・・」

自分を売るために・・・。

・・・隼斗を利用した。

それって・・・酷くない?

隼斗達SuperStarやあたし達Rainbowは、自分達の力でここまで来た。

なのに、他人の力を借りるなんて・・・。

「酷い・・・。酷過ぎるよっ!」
「満奈、落ち着け」

利用された隼斗は何故か冷静。

何でそんなに落ち着いてられるの!?

「芸能界ってのは、名前が売れた者が勝ちなんだ。例えどんな手を使ってでもな・・・」

芸能界・・・。

名前が売れた者・・・。

勝ち・・・。

どんな手を使ってでも・・・。