(side隼斗)

隣で寝ている満奈。

・・・可愛い。

横顔にそっとキスをした。

・・・そういや最近、デートしてねぇな・・・。

ふと、そう思った。

俺も満奈も忙しいからな・・・。

最後にデートしたのは・・・バレンタインの辺りか?

それからもう4カ月が立つ。

どっか行くか。

満奈はいつ休みだろう?

「・・・んんっ・・・。隼斗・・・?」
「おはよ、満奈」
「チューして?」

グットタイミングで満奈が起きて来た。

と思ったら、キスのおねだりをする姫。

珍しいな・・・。

満奈から“キスして”って言うなんて。

そんな事を考えてる間に、満奈は悲しげな顔を見せた。

多分、なかなかキスしてくれないからだろう。

その顔、可愛すぎるんですけど・・・。

・・・あっ!

いい事考えたっ!

・・・ちょっと、いじめよっと♪

「どうしよっかな~」
「・・・何で?」
「したいの?キス」
「うん・・・。して?」
「ヤダ」

満奈の目には見る見るうちに涙が溜まっていく。

ホントに素直だよな・・・、満奈ちゃんったら。

これが俺の本当の答えだと思ってんの?

俺の本当の答えは“すぐにキスを落とす”だな♪

あぁ・・・、ヤバい。

満奈が本気で泣きそうだ。

「嘘だっつーの」

そう一言告げて、唇を重ねる。

俺がお前にベタ惚れなの、知ってるくせに・・・。

こういうの、真に受けちゃうんだから。

まぁ、そう言う所も可愛いんだけどな。

「・・・隼斗の馬鹿」

今のは聞かなかった事にしておこう。