「でも・・・満奈は悪くないから」

そう言って、頭を優しく撫ででやる。

しばらくすると。

「・・・ありがと、隼斗」

泣きやんだ満奈が、晴れ晴れとした表情を見せた。

「もう大丈夫か?」
「うん!」

玄関で抱きあったまま、俺らは笑った。

「・・・あっ!」
「どしたの?」

危ねぇ・・・。

大事な事を忘れる所だった・・・。

俺は満奈と視線を合わせた。



「満奈。17歳の誕生日おめでとう」



たちまち笑顔になっていく満奈の顔。

「ありがとうっ・・・」

―――――チュッ

長くて深いキス。

そして、額同士をくっつけた。

「後でプレゼント渡すから」
「・・・隼斗がいい」
「そうかそうか・・・って、えっ!?」

今何と?

「ちなみにプレゼントは満奈が欲しがってた如月BC限定の服ですけど・・・」
「隼斗がいい」

何だとっ!?

あんなに欲しい欲しいって騒いでたから、母さんに頼みまくってゲットしたんだぞ!?

苦労したのに・・・。

・・・でも。

素直な気持ちを言えば、すげぇ嬉しい。

「俺でよければいくらでもあげますよ?」
「じゃあ、キスして?」

こんなに甘えてくる満奈は久しぶりだ・・・。

いや、案外初めてかも。

服はまた今度渡そう。

「あっ、でもエッチは我慢してね」
「マジで~・・・」

3週間か・・・。

満奈のためならいくらでも待ってやる。

「我慢できなくなって他の人の所に行かないでね?」
「馬鹿。俺には満奈だけだし」
「ふふっ・・・。隼斗大好き♪」
「俺も満奈が好き。愛してる・・・」

6月2日。

ちょっと大変で、辛くって。

でも甘々な日になった。