「続いての種目は・・・アイドル・モデル限定騎馬戦です!」

騎馬戦来たぁーっ!

あたし騎馬戦大好き!

相手のかぶってる帽子をとるって言う非常に簡単なルールだけどさ。

わくわくするじゃん?

楽しいじゃん?

あの、落ちるか落ちないかって所のスリルがたまんないんだよねぇ~♪

アイドル・モデル限定とだけあって、周りには華やかな顔触れが揃ってる。

あたしはもちろん騎手!

んで、馬は・・・。

「よろしく」
「満奈さん、よろしくお願いしますね」
「初めまして!」

国民的アイドルグループのクールガイ様と。

人気急上昇中のモデル様と。

・・・二重人格彼氏様。

黒澤蛍くんと望月楓くんと・・・流川隼斗。

望月くん、初めて会ったけどやっぱカッコいいなぁ~。

スタイル良すぎる・・・。

蛍くんは大好きだし・・・。

・・・でもまぁ、1番好きなのは隼斗ですけど何か?

「よろしくね、望月くん。・・・Airuの所じゃなくていいの?」
「あぁ・・・愛流は人気だから。ほら」

彼が指差した方を見てみると。

Airuはたくさんのモデル達に囲まれていた。

「行かなくていいの?」
「愛流とはいつでも会えるけど・・・満奈ちゃんとは滅多に会えないじゃん。俺、満奈ちゃんの大ファンなんだよね~」
「そうなの!?ありがとう♪」

こんなあたしのどこがいいのかはさっぱり分かんないけど・・・。

そう言ってくれるのは素直に嬉しい。

「1位とろうね」

あぁ・・・。

蛍くんがあたしだけに微笑んでくれてる・・・。

ファンとしては最高のプレゼントです!

「うん!」

隼斗がちょっとムスッとしてたけど・・・気にしない気にしない♪

「それでは赤組対青組。よーい・・・」

―――――パンッ!

ピストルが鳴る。

「行けぇー!」

あたしを乗せた馬3人は、一斉に走り出した。