―――――パンッ!

ピストルの音で、最初の走者5人がスタートラインを勢いよく超えた。

「頑張れー!」
「あと少しだよ~」

応援の声が飛び交う。

1クラスの人数は40人。

10人ほど走った所で、A組の順位は2位だった。

1位は真琴や太陽くんのいるC組。

負けたくないっ・・・!

あたしは闘志を燃やした。

「満奈っ、お願い!」

クラスの女の子にバトンを渡され、あたしの走る出番!

「満奈ちゃん頑張れ!」
「追いつけるよ~」

C組の走者は真琴。

距離が少しずつ縮まっていく。

100メートルはあっという間だった。

あたしがバトンを渡す人・・・菜々子がすぐそこにいる。

「よろしく菜々子!」
「ガッテン承知!」

古っ・・・。

そう思ったけど。

走り終わった後は爽快だった。

「はぁっ・・・はぁっ・・・、満奈速すぎ・・・」

真琴が悔しそうに言う。

「だてに無駄な筋肉つけてないからね~♪」

走るのは大好き。

だって、いつもよりももっと風を感じられるから。

いよいよアンカーの出番。

A組のアンカーは隼斗。

C組は太陽くんなの。

・・・って、まさかのSuperStar対決ですか!?

ちょっとわくわくするかも・・・。

アンカーにバトンが渡った。

今はどちらも互角。

頑張って・・・、隼斗。

そう願ったら、隼斗の脚が嘘のようにぐんぐんスピードを上げて行く。

いつの間にか太陽くんを置き去りにして。

隼斗は笑顔でゴールテープを切った。

「優勝は・・・A組です!」

その言葉に、クラス全員で喜んだ。

隼斗・・・足速いんだ。

あたしとどっちが速いかな?

今度競争してみよっと。