いつもなら隼斗とイチャイチャしてるはずなのに・・・。

「うまぁ~い♪やっぱ、料理上手い人ってお嫁さんにしたくなるよね」

あたしの作った夕飯を頬張る玲央。

隼斗がマジギレしちゃうよ~・・・。

やっぱここはあたしから言うべきなのかな?

「れっ・・・玲央!」
「なぁに?」
「あのさ・・・あたしは隼斗が好きなの。だから玲央の気持ちには答えられないよ・・・」
「ふーん・・・」

あたしがそう言うと、玲央は一瞬悲しげに下を向いた。

でもすぐ顔を上げて、

「大丈夫!今に“玲央が好き”って言わせてみせるからぁ」

ニッと笑った。

なっ・・・なんて前向きなのかしら・・・。

その自信はいったいどこから?

「ご馳走様~」
「はい・・・」

さっきから一向に崩れない笑顔。

ホントに天然で無邪気だね・・・。

あと、ポジティブ。

「満奈、風呂入るぞ」
「うっ、うん・・・」
「俺はぁ~?」
「テレビでも見てろ」

あぁ・・・。

隼斗が怖いです。

2人でリビングを出て、あたしの部屋に向かう。

「はぁ・・・、俺もう限界だわ」
「ごめんね・・・」
「お前が悪いんじゃないんだから、な?」

下を向いたあたしの頭を、隼斗が微笑みながら撫でてくれた。

パジャマを持って脱衣所に行く。

―――――ガチャ

―――――バタン

ドアを閉めた途端。

「・・・っ!・・・んっ・・・」

強引なキス。

「キスは、2人きりの時だけな。満奈のこの顔、アイツになんか見せたくねぇ」
「はや・・・」

そしてまた塞がれる唇。

なんだか久しぶりな感じがするのは気のせいかな?

「・・・ったく、いい加減にしてくんねぇかな・・・」

ぶつぶつ言いながら隼斗が、あたしの服を脱がせていく。

「満奈とのラブラブタイムが減るんですけど」

また隼斗が顔を近づけて来た、その時。



―――――ガチャッ!

「満奈!このゲームやってもいい?」

タイミングが悪く、玲央が堂々と脱衣所のドアを開けた・・・。