「うっ、うん・・・」

俺に肩を抱かれた満奈が、顔を赤らめながら答えた。

「いつから?」
「5月の下旬・・・かな」
「そうなんだ・・・」

はっはっはっ。

俺様の勝ちだ。

さっさと自分の部屋に戻れや!

「・・・でも俺、ここで暮らすね」
「えっ?」
「はぁっ?」
「だって一緒に暮らしてれば、満奈の事奪えるかもしれないじゃん♪」

能天気な奴だな・・・!

腹立ってきた。

「俺荷物持ってくるね~」

相葉はピューっと走って玄関に行った。

「あっ、満奈!」

靴を履いてる途中、こっちを向く。

「俺、流川くんよりも満奈を愛する自信あるからぁ~」

―――――バタンッ

んだと!?

カッとなって、殴りに行こうとした。

「隼斗っ!」

そしたら、満奈に止められた。

「はぁっ・・・はぁっ・・・」

息が上がってる。

満奈を抱き締めた。

「ごめん・・・」
「・・・隼斗。あたしを信じて?あたしは隼斗だけを愛してる」

力強い瞳でそう言う満奈。

一段と大人びて見えた。

「あぁ・・・」
「あと、説得してみる。今すぐは無理かもしれないけど、いつか・・・」

・・・!

抱きしめた満奈が、小さく震えているのに気づいた。

満奈も、怖い・・・?

俺だって不安だ。

でも・・・。

「満奈を信じてる」

心が繋がってるから、大丈夫だ。



問題がひとつ増えた。

④二重人格。(表は天然、裏は俺様)