(side隼斗)

「隼斗く~ん!ボタンちょうだい?」
「いや、俺まだ卒業しないので・・・」

さっきから化粧の濃い奴らが俺の周りをうろついてる。

早く満奈の元に帰りたい。

そう思ったら、俺の目は自然と満奈を探す。

・・・いた。

桜の木の下に、満奈はいた。

1人かよ。

「写真撮ろうよぉ~」
「サインしてぇ?」

コイツら置いて、満奈んとこいこうかな・・・。

そしたら、3人の男が満奈に近づいた。

・・・んだ?

アイツら・・・。

満奈は驚いた顔したり、笑ってみたり・・・。

しばらくして3人の中の1人が走っていく。

残りの2人もそいつについて行った。

・・・何だ?

後で満奈に聞いてみっか。

まさかとは思うが、告白とかだったら許せねぇな。

俺の満奈だし。

アイツはまた1人。

今度こそ行こうかと思ったら。

「満奈~っ!」
「きゃあーっ!Rainbow5人揃ったわ!」
「写メ写メ!」

藤森先輩の声とその後に続く黄色い声。

次はRainbowとファンですか。

満奈も忙しいねぇ・・・。

「隼斗くん!私と付き合ってぇ~?」

俺の周りにいた1人の女が腕を絡めてきた。

「すみません。それは出来ないです」
「ええ~。どぉしてぇ?」

こういう喋り方うぜぇ・・・。

「俺、アイドルですしスキャンダルとか嫌いなんです」
「内緒じゃ、ダメぇ?」

俺には満奈がいるっつーのっ!

「-----断固拒否、しますね♪」

っしゃ、言ってやった。

俺は女達の群れを通り過ぎ、SuperStarのメンバーの元に向かった。