「あたし、中学までは“SuperStarの流川隼斗”が好きでした」

不意に満奈がそう言った。

「でも高校に入って、ひょんな事から隼斗と暮らすハメになって・・・。最初は俺様な隼斗に物凄く驚きました」

あの日の事を思い出した。

“これが俺の本性だから”
“・・・へっ?”

あの時はまだ、満奈はRainbowではなかったんだな。

片想いだったし・・・。

懐かしいな。

「正直最初は不安でした。王子様のイメージしかなかったので、戸惑っていました」

・・・。

もしかして幻滅したか?

俺の事・・・。

本性知っちゃって。

「隼斗の事を好きだって気づいた時、考えたんです。あたしは“王子様”と“俺様”、どっちの隼斗が好きなんだろうって。・・・分かったんです。あたしは、SuperStarの流川隼斗も普段の隼斗も大好きなんです」
「・・・そっか。それなら大丈夫だね」

兄貴が安心したように微笑んだ。

“SuperStarの流川隼斗も普段の隼斗も大好き”・・・か。

「ちょっ、食べようよ。冷めちゃう~」
「そうね。いただきます」

6人一斉に、箸を手に取った。

おかずを口に運ぶ。

・・・やっぱ満奈の飯は美味い。

「満奈ちゃんの飯美味しいね。母さんのとは大違い」
「こら、翔也!何て事言うんだ。母さんの飯も上手いぞ」
「満奈、私と結婚しよう?」
「美鈴と~?あたし、同性と結婚する気はないよ?」
「じゃあ誰と結婚するのよ~?」
「えっ・・・」

おいおいおい・・・。

そこは「隼斗です」って言っとけや。

ホントに恥ずかしがり屋だな、満奈は。

「俺の嫁だけど?なぁ、満奈?」
「あっ、えっとぉ・・・。・・・はい」
「はいはい。イチャイチャもそこまでにしてね」

何気なく、家族の前でプロポーズした。

だって、満奈は俺のモノだもん。



「あはははは!面白~い」

姉貴達がテレビに夢中になってる間に、俺は満奈の耳元でこう言った。

“俺はRainbowの満奈も普段の満奈も大好き。・・・愛してる”

顔が真っ赤になった満奈が優しく微笑んだ。

そんな満奈が可愛すぎて、気づかれないようにそっとキスをした。