(side隼斗)

―――――ダダダダダダーッ!

「おい隼斗っ!何そんなに急いでんだよ」
「僕の事は気にしないでください!さようならっ!」

太陽の言葉を無視して、廊下を走り抜ける。

ヤべぇ!

マジでヤべぇ!

マジでマジでヤべぇ!

今年もあと残り2分。

俺は今、紅白から帰って来て寮に着いたところだった。

満奈にキスして1年を終えて、満奈にキスして1年を始めると言う俺の計画がっ!

・・・ってなわけで今、走ってます。

エレベーターは遅いから、階段を全力疾走。

でも・・・、6階までの道のりは長い~っ!

「・・・はぁっ、はぁっ・・・」

やっと6階について、605号室の前まで来た。

鍵を取り出して急いで開ける。

―――――ガチャ

ドアを開けた。

「満奈っ!」
「あっ、お帰りはや―――――」

パタパタと玄関に走って来た満奈の腕を引き寄せ、すかさずキス。

「えー、皆さん!10秒前です!9・・・8・・・7・・・」

テレビから、カウントダウンの声が聞こえる。

「6・・・5・・・4・・・3!」

そこで一度、唇を離した。

「隼斗・・・?」

目が潤んでる満奈。

可愛い・・・。

「2・・・1!」
「あけましておめでとう、満奈。今年も俺をよろしくな」
「へっ!?・・・んんっ・・・」
「あけまして、おめでとうございま~すっ!」

年が明けた。

やった・・・。

計画、無事に達成!

心臓がバクバクいってる。

「どうしたの隼斗?」

満奈の頭の上には、3つぐらいのハテナが見えた。

満足、満足~♪