「お疲れ~!」

歌が終わり、楽屋に戻った。

傷が痛い。

モニターにはSuperStarが映ってた。

「ねぇ・・・、なんかされなかった?」

華歩が言った。

「されたよ。なんか投げられた」

キッズの答えに、メンバー全員の脚を見た。

全員に、赤い痕が残っていた。

「満奈っ!どうしてそんなにっ・・・!」

あたしに駆け寄ってくるちぃちゃん。

4人の痕は2・3個くらいだったけど、あたしには10個近くの痕があった。

「分かんない・・・。でも、マジで痛かったよ・・・」

下唇を噛んだ。

あんな人前で堂々とこんな事が出来るなんて・・・。

ライブの時だってそうだったよ。

杏ちゃんやファンのみんなの前で、キッズの手を刺した。

許せないよ。

いくら嫌いだからって、ここまでする必要ってあるの?

どれだけ考えても、解決策は見つからなかった。

いつになったら、解放されるの?

早く楽になりたい。

心から笑っていたい。

でも・・・、芸能界を辞めたいなんて思わなかった。

あたしには、最高のメンバーがいる。

ちぃちゃん。

キッズ。

華歩。

真琴。

4人が傍で支えてくれたから。

あたしはここまで"Rainbow”のメンバーとしてやって来れたんだ。

そして・・・。

これからも、この4人と一緒にいたい。

一緒に歌って、一緒に踊りたい。

一緒に笑いたい。

だから、頑張ろう。

「・・・負けないよ」

ポツリと呟いた。