次々と投げられてくる生卵。
あたし達は避けなかった。
だって・・・。
避けたら、ファンのみんなに当たっちゃう。
それだけは嫌。
べたべたする身体。
「あはは!!いい気味ね!」
「ざまあみろ!このブス女共が!」
次々を投げられる生卵。
吐き続けられる暴言。
あたし達は何も言わなかった。
ここで抵抗したら、何をされるか分かんない。
―――――ビュッ
―――――ガツン
「痛っ!」
キッズに、ペンライトが当たった。
冷めた目。
乾いた笑い声。
正気じゃない。
どうして、こんな汚い事をするの?
SweetLoveが好きなら、素直に応援してあげればいいじゃない。
裏でこんな事して、SweetLoveの何になるの?
こんな事して1位を“取らせてあげる”なんて・・・。
あたし達が何をしたって言うの?
別に何もしてないよ。
なのに・・・。
おかしいよ。
こんな状況。
「―――――やめて!満奈ちゃん達をいじめないで!」
ふと、女の子の声がした。

