ギューって抱きしめてくれる隼斗くん。

・・・離れたくない。

ずっとずっと、この腕の中にいたい。

「満奈」

愛しい人に名前を呼ばれ、視線を合わせた。

すると、優しいキスが降って来た。

4度目のキスは、恋人同士になってからの初めてのキス。

甘くて、頭の中が真っ白になる。

夢中でキスするあたし達。

―――――ピンポーン

・・・。

チャイムが鳴った。

そのせいで、離れる唇同士。

「・・・ちっ。誰だよ・・・。」

隼斗くんはあたしを腕の中から解放し、玄関に行ってしまった。

・・・せっかくのいちゃいちゃタイムがぁぁ!!

誰よ邪魔したのぉぉ!!

呪ってやるぅぅ!!

・・・って思ったけど。

チャイムを鳴らした人物を見て、呪えるわけないと驚いた。

「・・・姉貴」
「玲愛・・・」
「ふふっ・・・、もう私の名前知ってるでしょ?満奈」

隼斗くんのお姉さん。

“水沢玲愛”こと流川美鈴さんだった。