「刹那」 「んー?」 「なんかね、幸せだね」 うつ伏せのまま、顔だけこちらに向けて静かに微笑む綾瀬。 幸せ? これが? 正直あたしには人の言う幸せが何なのかよく分からない。 それは育った環境のせいもあるのだろうし、あたし自身の心の問題なのだと思う。 けれど。確かに、今この瞬間はとても心地よく、静かに流れる時間がとっても愛おしい。