油断も隙もありゃしない。 目の前で懲りずにピーピー喚く綾瀬は、何だかひよこみたい。 出会ってから全然時間が経っていないのに、この子はあたしの心にスーっと入り込んできた。 それはちょっぴり強引で、けれどふわふわとした、なんだか心地よい優しさが溢れていて。 満たされる、ってこういう感覚なのかもしれない。 手足をバタバタさせながらもがく綾瀬はなんだか可愛くて。 「…ふふ」 「!刹那、今笑っ…ふおぉっ!」 また余計なことを言おうとしたその口を、今度は力一杯握ったのだった。