応接室まで案内されると、ドアマンが扉を開ける。
「お初にお目にかかります、陛下」
無精髭をはやした中年の男が言う。
側にはまだ若い青年がたっていた。
「遠路はるばるよくおいでになりたした。どうぞおかけ下さい」
陛下は二人に腰掛けるよう促すと、陛下の後に座る。
「ところで、君は、どなたかな?」
「彼は、私の弟子でムロアと言います」
「初めまして、ムロアです」
「そうですか、今日は何用で?」
「近日、陛下はジェネーブに向かわれるそうですが」
「左様」
「我々もお供いたします」
「何だと?」
陛下は声を荒げた。
「そなたらの力は借りずとも問題はない」
「お言葉ですが陛下、今の現状では警護団だけでは、危険過ぎます」
「そなたは、我が警護団を愚弄するつもりか?」
「いえ、そういう分けではありません。ですが、今は…」
「今は、今はと、お前はいつもそれだ!私の考えを受け入れるつもりがないのなら、初めから話を持ち出す出ない!」
取り乱す陛下に彼等は言葉を詰まらせる。

